ツブヤキ#233
昨年末に里帰りついでに千葉の鋸山(のこぎりやま)に登りました。
かつて何度か登った鋸山。
ロープウェーでも上ることができますが、ロープウェーに乗ったことがありません・・・
久しぶりの、鉄道を使った山の旅。
まずは、武蔵野線と京葉線を乗り継ぎ、蘇我から内房線で。
以前は京浜東北線で働いていたと思われる、209系です。晩年は暖かいところでのんびりと。
内房・外房線の普通電車といえば長らく113系でしたけれども、時代の流れを感じました。
出発してから約4時間、鋸山の最寄駅、浜金谷駅に到着。
登山口へと向かう途中の無人売店で、菜の花を見つけました。
「春先取り なばな 大特価¥100」です。思わず買ってしまいました。
駅から歩くこと約10分。分かりやすい登山口です。
シイやカシなどの常緑樹が多い、広葉樹林です。
少し行きますと、鋸山の岩が見えてきました。昨年登った荒船山に、どことなく似ているところがありますね。
石が削られてできた登山道の階段には層がくっきり。昔、海の底だった名残りなのでしょう。
石切場跡まで来ました。昔、ここから石を切り出していたのだそうで、これを人力でやったのかと思うと、その苦労が偲ばれます。
登り始めて約1時間。東京湾が一望できる、「東京湾を望む展望台」に到着。
ここからの眺めは素晴らしい!
南側を見ると、房総半島と海岸線が続いています。
西側を見ると、山が東京湾に向かって落ち込んで岬になっているのが分かります。ロープウェーの白い駅が見えます。対岸には三浦半島の先端と、その向こうにうっすらと伊豆半島が見えました。
そこから視線を少し右にずらすと、対岸に三浦半島と手前に金谷の街と港、フェリーが行き来するのが見えます。
頂上はもう少し先にあります。再び山道に戻り、先に進みます。
そしてついに、鋸山頂上!
山頂は狭く、眺望も今ひとつですが・・・
この房総の山々の「もこもこ」した感じが好きです。
さて、頂上からは元来た道を戻り、途中からこの石切場の上へと上るルートをとります。
すると途中で、岩の絶壁を眺める、この光景。壮観。
この石切場のちょうど上くらいが、日本寺の入口です。
日本寺は鋸山にあるお寺で、山の南面に多くの石仏像が安置されています。これらを見て回るのも見応えがありなかなか楽しいものです。
まずは巨大な観音像がお出迎え。百尺観音。
日本寺の名物、「地獄のぞき」。眺望は「東京湾を望む展望台」ほどではありませんが、なかなか眺めがいい。ロープウェーで来る方には、ここが一番展望の良い場所でしょう。「地獄のぞき」から下を覗いている観光客を見るのもコワい。
百躰観音。観音像がずらりと並びます。
苔が生えても、修行を続けます。
参道にびっしりと張りめぐらされた木の根に、生命力の強さを感じます。
集められた、首の無い羅漢様たち。
こんなわずかな岩場にも、貼り付くように。
こちらが大仏様です。大きな岩を彫って創られた、素晴らしいものです。
よく見ると、一枚岩を彫った上に、石積を積んで彫ったような跡が見られます。
今冬は暖かいようで、もう梅が咲いていました。
表玄関の仁王門を出ると、そのまま表参道を歩いて下山。
表参道とはいいながらも歩く人は少なく、参拝者のほとんどはロープウェーを利用するようですね。
隣の保田駅まで歩くつもりでしたが、浜金谷駅のほうが近いことがわかり、国道を歩いて浜金谷に戻ることにしました。ところが、途中のトンネルは狭い上に車がスピードを出すので危険で、シェルターの脇には歩道があるのですが途中で途切れたりして歩きづらく、素直に保田駅に向かえばよかったと反省しました。
でも、国道から見た海の景色は素晴らしく、その向こうに見える富士山を見ながら歩きました。
帰りは東京湾フェリーで、金谷から久里浜へ。
カモメが追いかけてきました・・・
久里浜からは京急と上野東京ラインで。
東京湾のまわりをぐるっと回りました。
今回のコース