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身近な野の花のふしぎ 庭に咲く花から野山で見かける花まで、彩りあふれる世界へようこそ
森 昭彦 ソフトバンククリエイティブ
野の花の図鑑なのですが、まず、章立てが面白い。
「お庭と畑の居候」「密航者たちの横顔」「むかし貴重種、いま雑草」・・・など。
雑草のごとく身近にあるものから、昔はよく見られたのに今はあまり見られなくなったものなど、これまで植物図鑑といえば「〇〇科〇〇属」など同じ仲間で分類しがちだったものを、境遇が似ているものごとにまとめてます。
その内容というと、学術的な話はあまり無く、身近な感覚でそれぞれの草について説明してくれます。
例えば、「こいつはせっかく植えてもぜんぜん違うところで育つ」とか「こいつはこんな性格をしてる」とか「こんなヘンな花なのにこんなところはいい」などなど、まるで個性的な友人を紹介するようで、草に対する愛情が感じられます。読み物としても面白い本です。
シリーズとしては「身近な雑草のふしぎ」の続編にあたるそうなので、そちらの本も読んでみたいと思います。
2011-11-8
カテゴリー:自然科学