#132
【読書】困ってるひと
大野 更紗 ポプラ社
ビルマに夢中になって行ったり来たりして活発に活動していた女子大生が、突如難病に。
闘病記なのに話の進行はテンポ良く、ドタバタ記風で、本当にこの子は難病にかかっているのだろうか?と思ってしまうほどです。
体の痛みと戦いながら病院で療養するものの、長く居ると人間関係が密になるようで、病院からの脱却を試みたり、おしりに出来た「洞窟」のために普通の生活をするのがえらく大変だったり・・・そしてついに念願の病院からの脱出、そして一人暮らし、そのきっかけは「恋」・・・?
大野さんの性格なのでしょう。このドタバタの書きっぷりが、読んでいるほうには、微笑ましかったり思わずクスッと笑ってしまったりします。
でもきっと、こんな風にある意味自虐的に笑い飛ばすように書いてしまわないとやってられないくらい、大変だったんでしょうなあ(そしてきっと今も)。
難病を抱えた若い女の子が何をどう考えているか、そして難病を抱えた人たちにしか分からないつらさ、不都合さ、などなどがいろいろ分かりました。
あまりにも赤裸々にさらけ出すところについつい好感を持ってしまいます。
2012-4-23
カテゴリー:医療と健康