#225

　大根・トマト・ナス・カボチャなど、今日本でよく食べられている代表的野菜の固定種を中心に、その野菜の育て方はもちろん、種の採り方まで教えてくれます。

　それとともに、それら日常で食べられている野菜とともに固定種がどんどんF1種に変わっていっている近年の「種事情」についての短いコラムもとてもためになります。
　生産の効率化や見栄えを気にする消費者によって、個性的で美味しい野菜が、いかに「形はきれいでそろっているがその多くはあまり美味しいとはいえない」野菜に変わっていったか。

　一般に販売されているF1種の種は採種できない、あるいは採種しても親と同じものができないものが多いですから、実際に固定種を育て、種取りをしたいという方は、この本に紹介されている品種は実際に野口さんが営んでいる野口種苗研究所で取り扱っているようですから、実践することが可能かと思います。
　昔ながらのおいしい野菜を育て、その種を採って代々受け継いでいきたい！という方は一読されてはいかがでしょう。

2013-3-14
カテゴリー：食と農

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