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#244

レンタルチャイルド 神に弄ばれる貧しき子供たち

石井 光太 新潮社

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 インド・ムンバイで石井さんが会った、「稼ぐために物乞いに使われる」子どもたち。

 単身の貧しい年寄りや大人たちが、小さな子どもを借りて貧しい家族を演出し、物乞いする。
 そんな小さな子どもも、少し大きくなると「稼ぎが」少なくなるので、今度は多くの施しを「稼ぐ」ために腕を切られ、目をつぶされて物乞いに使われる。

 稼ぐためにマフィアに使われる、この子どもたちの様子に衝撃を受けました。
 これは単なる犯罪ではないのか?しかし物事はそう単純ではありませんでした。

 この子どもたちは親に捨てられた子どもたち。マフィアにそうやって使われなければ生きていけないというのです。言わばお互いがお互いを頼る「相関関係」。そしてマフィアたちも、かつてはそうやって育ってきた子どもたちでした。

 貧困が貧困を生み、繰り返されるという現実。

 ちょっと小説のような脚色がやや強すぎる感がありますが、心臓をえぐられるような、とても現実とは思えない「現実」の数々に、ため息ばかりが出ます。

2013-4-27
カテゴリー:評論・エッセイ・ルポ世界の社会問題

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