#263
月3万円ビジネス 非電化・ローカル化・分かち合いで愉しく稼ぐ方法
藤村 靖之 晶文社
タイトルだけ見ると、小遣い稼ぎの副業ビジネス、といった感じがしますね。ありきたりのビジネス本のようですが、サブタイトルが気になります。「非電化・ローカル化・分かち合いで愉しく稼ぐ方法」とあります。
藤村さん、これまで困った人のいるところで問題を解決するための発明をしながら、これをビジネスにしたらどうかと考えました。困っていることを解決することを仕事にする。
それがそのうち、地方でいいことをして愉しく稼ぐ、ことに発展しました。それが「月3万円ビジネス」。
一つのビジネスで月3万しか、稼がない。しかし、その3万稼ぐ分しか働かない。
月3万円の収入で暮らすのは難しいでしょうから、いろいろな月3万円ビジネスをいくつも同時にやればいい。
藤村さんは副業ならぬ複業と呼んでいますが、一つのビジネスで3万円稼ぐというのが、費用対効果が一番高いようです。
この本の中で様々な月3万円ビジネスの実例を挙げますが、「へー、こんなことがビジネスになるのか」と思ってしまうものも多いです。バッテリーをリフレッシュするビジネスとか、籾殻断熱ビジネスとか、雨水ビジネスとか。
何だか、趣味が高じて仕事になった、という感じです。
そして地方で仕事をつくるセオリーという条件も提示してます。43もあってちょっと多すぎじゃない?と思ったりしますが、その多くは「有機」とか「ローカル」とか、今の世の中の「できるだけ稼ぐ」という流れから外れているんじゃないかと思うようなこと。
本の内容は総じてかなり大ざっぱな感触ですが、つまり藤村さんが提案しているのはビジネスでありながら実はライフスタイルそのものだな、と思った次第です。
将来、金稼ぎに疲れ果てた現代人がたどり着くような、実はそんなビジネススタイルの先取りではないだろうか、とも思いました。
2013-7-18
カテゴリー:経済・ビジネス/生き方