#94
魚一匹食らう
2013-4-5
本当に久しぶりに、我が家の食卓にお魚が登場しました。
まあ冷凍物のサンマを焼いたものですが、珍しく一人「一匹」の割り当てで、魚大好きのムスメはお喜び。
最近上手に箸を使うようになったムスメですが、さすがにサンマ一匹をさばくことは難しく、両手の手づかみで食べるものだから、両手が魚の脂でギトギトに。
夢中で食べた後に「もっとちょうだい」と。
わりときれいに食べてはくれましたが、「ほらほら、これ、まだ食べられるでしょ。」と食い散らかした残りをかき集めてあげました。
それで少しがんばって食べてくれたので、もう少し食べられるところは私がもらって、それとの交換で私の分を少しお裾分けしつつ、「お魚もね、まだ食べられるところがあるのにぽいっと捨てられると悲しんじゃうよ」と言うと、ムスメは「えーなんで?そんなことないよ。」と。
「このお魚だってね、海の中で泳いでたのに、人に食べられるために死んじゃったんだよ。ね、だから「あたしのために死んでくれてありがとう」って言ってあげたほうがいいよ。魚だけでなくて野菜もそう。ぽいって捨てられちゃうと悲しんじゃうけど、心の中ででもいいから「ありがとう」って言ってあげると、喜んでくれるよ。」と言うと、ムスメはサンマの骨に向かって「ありがとう」と言ってくれました。
そういう私も、魚をきれいに食べる父に子どもの頃から「おじいちゃんはお魚を食べると頭と大きい骨しか残らなかったんだよ」という話を聞いて育ちました。
魚一匹食べることで、伝えられることがあります。
カテゴリー:こどもとともに