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#137

バスに乗って そして歩いて

2014-6-12

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 「地方は車が無いと生活できない」といいます。

 3年前、カミさんがムスメと一時滞在のつもりで宮崎に移った直後は、交通手段としてしばらくバス&自転車を利用していたらしいのですが、そのあまりの不便さに音を上げ、ほどなくして車の長期レンタルを経て自家用車を購入することとなり今に至ります。

 そういう話を聞いていたものですから、私がこの春に宮崎に越してくる時も「乗用車がもう1台必要なのではないだろうか」とちょっと思ったのですが、調べてみましたら家から職場まで片道4.5kmくらいらしいので、試しに自転車で行ってみましたら約30分という、まあ日頃の運動不足解消にもってこいの時間だったので、それからは基本的に自転車通勤となりました。

 自転車は燃料も食わず運動にもなるので良いのですが、欠点が一つ。

 それは、「雨に弱い」ということです。
 中高生ならいざ知らず、この歳になってカッパ着てまで雨の中を自転車を漕ぐガッツはありません。
 そこで、雨の日はカミさんに自動車で送ってもらうことになりました。
 行きはムスメが保育園に行く時間に近いので、保育園への道の途中で下ろしてもらえばいいのですが、帰りは保育園から帰る時間が近ければ拾ってもらうこともできるものの、保育園から早めに帰ってしまうとその後わざわざ迎えに来てもらうハメになります。

 しばらくはそうしてもらうこともありましたが、カミさんにわざわざ来てもらうのも忍びなく、一方でカミさんが今後何かの用事があり送迎してもらえない時はバスで帰らねばならぬこともあるだろうと思い、先日試しにバスで帰ってみました。

 職場からバス停まで歩いて約10分。そこで10分ほど待つとバスは来ました。

 私が埼玉に住んでいた頃に乗った最近の首都圏のバスというのは、ノンステップ車という、出入り口が低く、乗り降りしやすいタイプのバスが普及してましたが、こちらのバスはまだまだそこまでゆかないようです(一部で使用しているのかもしれませんけどね)。
 バスの車体も、新しいものもありますが、首都圏ではもう見なくなった古いタイプのものもまだまだ健在で、ガタガタいわせながら走ります。でも座席数が多くていいですね。ノンステップ車は座席数が少ないですから。

 乗ったバスは繁華街を通り抜け、遠回りしながらどんどん走りますが、交通量多いのにバスに乗る人はそれほど多くありません。
 そんな様子が何となく小さな旅の気分を感じさせ、わくわくさせてくれます。

 夕方の雨の中を、バスは時刻通りに走ってくれました。



 ところで、その日は雨は降らないと思い出勤の時に自転車を使ったため、結局雨が降り自転車を職場に置きっぱなしにしてバスで帰ったので、次の日の朝は再びバスで職場に出勤することにしました。

 ところが。バス停に向かう途中で、ハッと気づきました。・・・あ、自転車の鍵、家に置いてきていた・・・と。

 そうです、自転車の鍵を持たずに家を出てきてしまったのです。仕事に遅れるから家に戻ることもできない・・・ので、


 「そうだ、今日の帰りは雨が降っていなかったら家まで歩いて帰ってみるか。」


 ということで、その日の仕事が終わったら、また自転車を職場に置きっぱなしのまま、今度は家まで歩いて帰ってみました。



 繁華街を抜け、住宅街を抜け、橋を渡り。



 不穏な雲ただよう不安定な空でしたが雨も降らずに済み、いつもは自転車で通る道を黙々と歩きました。
 1時間かかりました。

 埼玉に住んでいる頃は、飲んで終電で帰る時に電車で寝てしまって降りるべき駅を過ぎて終点まで行ってしまい、夜中に2〜3時間かけて歩いて帰ってくるなんてことも時々ありましたから、まあ1時間くらい歩くのはどうってことないのですが(東日本大震災の時は東京の神田から埼玉の自宅まで7時間半かけて歩きましたしね)、しかしこれだけの時間歩くのはあまりに久しぶりなのでちょっとバテました。

 でも、思い出しましたよ。
 まだムスメがうちに来る前、カミさんと出勤前に隣の駅まで約40分、毎日一緒に歩き、そこから電車に乗って通勤していたこと。
 二人して黙々と歩き、またはいろいろ将来のことなどを語りながら、そしてちょっとづつ変わる街中の四季の変化を感じながら、歩いていた時期がありました。
 毎日40分歩くと、体もしゃきっとして気持ちよくなるものです。何かの都合でしばらく歩くのを止めると久しぶりに散歩を再開した時にちょっとバテるのですが、何日か続けるとまた体が慣れてくるんですよね。

 思い出したなあ、あの時の感覚。


 片道だけでも、週に数日は、1時間、歩いてみようかな、と思いました。

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休耕田の水に神のような巨木の影が映えて
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川面にもう一つの空
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ジャカランダの花は空の青さや陽の光を凝縮し
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そして落ちて紫の絨毯となります
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室内でしか見たことの無い、本当に「活きた」観葉植物カポックに出会う
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いつでもどこかで何かの花に会う花の国だと思いました
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ブーゲンビリアはまた空とも仲が良いのです


カテゴリー:宮崎へようこそ

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