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#84

ボクが東電前に立ったわけ 3・11原発事故に怒る若者たち

園 良太 三一書房 (2011)

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 ある方の紹介で読んでみました。
 一人のフリーターの若者が、3.11原発事故後すぐに東電前で仲間を募って抗議行動を起こしました。
 事故が起こってからの、政府と東電の様々な不誠実な対応、それに加担するマスコミ。それに対して何かをしなければ、と、行動を決意、十数回に渡り東電前抗議行動を続けるのです。

 園さんの運動ばかりでなく、事故後に反原発運動はほぼ毎週のようにあちこちで行われ、署名運動も一気に増えましたが、園さんのような、まず自分一人からでも行動する、という気持ちを持った人がいて、それに賛同する人が増えて、お互いに協力して、それが大きくなるんですね。しかも彼はまだ若い。月並みな言葉ですが、若い人たちもまだまだ捨てたもんじゃないと思いました。

 今回の事故では本当に多くの反原発デモが開催されました。
 事故直前まで、瀬戸内海の上関原発の建設を半ば暴力的に進めようとする中国電力と、それに反対する祝島の住民たちの攻防戦を見守っていましたが、反原発運動というのはそんなふうな一地方のささやかな運動で、それに関心のあるわずかな人たちが陰ながら賛同するしかありませんでした。
 それが、この日を境に反原発運動が全国的な流れになり半ば市民権を持ったことで、こんなに変わるものなのかと驚きの気持ちを持ったものです。

 私も一度だけデモに参加しました。参加するほうは気楽に参加できますが、この本を読むと、主催するほうは本当に大変なんだってことが分かりました。もしかしたら警察ざたになるかもしれない。脱帽です。


2011-12-21

カテゴリー:原爆・原発・原子力日本の社会問題

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