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#204

【読書】インド人には、ご用心!

モハンティ 三智江 三五館

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 私、インドに旅行に行ったことがあるんですが、初めてインドに行った時、インド人はとんでもない人たちだ、と思いました。
 まず、飛行機に乗ると、頭ごしに前と後ろで大声で話する、シートベルトは客室乗務員に指摘されるまでしない人が多い、着陸するとすぐ機内のあちこちで携帯で電話をし始める。
 そしてインドに初上陸して空港を出ると、うっかりと正規ではない空港タクシーにつかまってしまい、運転手に空港税を払えと言われるもこちらはタクシーチケット以外に渡す物は無いと言い返し、押し問答の末空港に引き返してくれと言うとしぶしぶ戻ってくれました。
 その時、インド、恐るべし!と思い、一気に気持がダークになったのを今でも覚えてます。

 モハンティさんはインド人の男性と結婚し、旦那さんとインドでホテル業を営んでいます。インド暮らし25年のモハンティさんから見た、インド人像。
 第1章から「のろま、ルーズ、不潔、短気・・・」と始まります。それから続く、「ここまで言っていいのか!」と思うくらいのインド人評。大ボラ吹き、欲望丸出し、見栄っ張り・・・などなど。
 それから外国人には分かりにくい、ヒンズー教とカースト制やその他の宗教について、汚職三昧の政治について、未だに残る理解し難い風習について、そしてインドという国が秘める可能性について・・・
 まあ、日本の常識ではありえないことの数々、これらの人たちが一つの国で暮らしているという不思議・・・

 モハンティさんのインド人評はおしなべて辛口であり、からかい半分のところもあり、当のインド人が読んだら怒り出すのではないか?とちょっとヒヤリとするくらいですが、それもインドが好きでたまらないからそこまで言えちゃうんでしょうね。
 悪口ではなく、こんなこと知っておいたらもっとインドが好きになるよ、という感じ。

 私が自身、旅行でそんなインド人たちにとまどいながらも、どこか憎めない、日本人が忘れつつある「人間くささ」に好感を覚え、「人間の生き方に決まりはないんだ」と思いましたし、短い期間ながらもそんなインドに慣れてから日本に帰国した後の、気味の悪いくらいの日本の街の静けさに、しばらく馴染めなかったものでした。

 インドに行く前にぜひ一読を。

2013-1-13
カテゴリー:世界の文化と歴史評論・エッセイ・ルポ

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