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#222

【読書】山と森の精霊 高千穂・椎葉・米良の神楽

高見 乾司 中沢 新一 鈴木 正崇 LIXIL出版

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 宮崎県の、隣接県である熊本や大分に接する山岳地域である高千穂・椎葉・米良。

 宮崎県には今でも神楽が多く残っており、この本によりますと宮崎県内に300座残っているそうで、これはまさに日本の原点とも言える「宝物」が多く残っていると言っていいのではないでしょうか。

 有名な高千穂の神楽の他に椎葉・米良の地区の神楽も取り上げて、写真を中心にその意味や背景を説明し、その魅力を語ってくれます。
 神々しい舞い、シンプルかつ華やかな飾り。

 それとともに著者である高見さんが、自身で集めてまわった、神楽で使用する様々な「仮面」を紹介し、解説してくれますが、これの写真を眺めるだけでもなかなか興味深いものです。
 木を彫ってできたいろいろな人物あるいは動物、表情、面の仕上げ。

 仮面を多く収蔵する高見さんの拠点である「九州民俗仮面美術館」に行った際に、大阪と東京のLIXILギャラリーで展示を行うと紹介されましたので、先日東京のギャラリーに行って仮面の実物や神楽を紹介したパネルや映像を見てまわりましたが、この本はその企画展のカタログとして出版されたものです。

 これらの神楽の全貌についてこの薄い本で語ることは困難でしょうが、入門編としては最適な本書を手に取ると、この目で九州の神楽をぜひ見に行きたいと思うことでしょう。


2013-3-6
カテゴリー:日本の文化と歴史

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