#235

　いろいろ考えさせる本。

　phaさんは有名大学を出てしばらく会社勤めをしたものの、そんな生活に疑問を持ち、ニート生活に突入。好きなインターネットに明け暮れ、人付き合いは気の合った人とコミュニティをつくり、アフェリエイトで稼いだわずかな収入で生活し、欲しいものはネットで募る、など、最低限の暮らしをしています。

　普段のphaさんの生活、社会とのつながり、お金が無くてもうまく暮らしていくコツ、そしてphaさんなりのニート論などを綴ります。

　嫌なことをせず嫌な人と会わず好きなことをすればいいという生き方があっていい、というphaさんですが、phaさんが示唆するようにそんな生き方をするニートも社会の中の一員として寛容に受け止めるべきというのは共感します。

　ただちょっと気になるのは、世の中にはニートになりたいわけではないが様々な境遇で仕方なくニートを余儀なくされている人が多いのではないか、と思うこと。phaさんの考え方や提案はそういう人たちにも胸を張ってニート生活を送る希望を与えてくれるし、ニートとしての生活をさらに充実させる一つの方向性を指し示してくれる面はありますが、やはりどことなく「好き好んでニートをする」人の考え方ではあるなあと思いました。

　それはそれで否定するわけではありませんし、phaさんの考え方はニートという枠に捕われず参考になる面は多いのですが、今後10年後20年後はどうなるのかな？とphaさんの生き方のバージョンアップのほうが個人的には一番気になります。

2013-4-8
カテゴリー：生き方／日本の社会問題

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