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#246

抗がん剤治療のうそ 乳がんをケーススタディとして

植松 稔 ワニブックス

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 植松さんは、本書を書いたきっかけとして福島第一原発事故をとりあげ、「京大原子炉研究所の研究者の方々が、原発ムラ社会にとらわれることなく、真実を伝えようと活動されてきたことを知り・・・それぞれの立場から、自分で気づいたことを躊躇せずに発言すべきであるという気持ちがどんどん強くなりました。」と出版の動機を書いてます。

 私は直近にガンで無くなった方がおらずあまりピンときませんので、ガン治療の常識にでさえ疎いのですが、医学界では無駄にガン治療薬が投与されているということがまかり通っているということのようです。

 乳がんをケーススタディとして、と副題がありますが、多くのタイプのガンがこの本の対象となるとあります。

 植松さんは統計のカラクリから、ガン細胞が微小であっても、ある程度進行してからでも、ガン治療薬の効果は変わらないことを解き明かし、しかしそれに対して微小なガン細胞が確認されただけでも治療薬が投与されてしまう現実があり、効果の割にはガン患者に対する薬の早期投与は患者の身体に対しても治療費についても負担が大きいと意見を述べています。
 医学界にもいろいろな事情があるようですね。

 きちんと根拠を示そうといろいろなデータやグラフを掲載して説明するせいか、歯ごたえあるし理解しにくい部分はありますが、なるべく噛み砕いて説明しようとする態度が伝わり、植松さんが本当に言いたいことは把握することができます。

 自身がガンと診断された人、周りの人が「ガン」になった人、将来ガンになるかも・・・という人はぜひ読んで欲しいと思います。

2013-5-12
カテゴリー:医療と健康

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