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#254

政治家の殺し方

中田 宏 幻冬舎

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 中田さんといえば改革派の市長さんとして横浜市のトップに立ち、様々な改革を行ってきたことは今でも何となく記憶しているくらい、印象深い人です。

 この方は確かにスキャンダルも多かった(そのように報じられた)し、最後の辞め方も腑に落ちませんでしたが、その裏事情がこの本に綴られています。

 この本を読むと、当時危機的だった横浜市の財政を何とか立て直そうと身を削って奔走し、やればやるほど抵抗勢力に反撃される様子が伺えます。改革をしようとすると、それまで利権に与っていた人たちが反撃を起こします。それはもう、すさまじい。

 特に公務員はよほどの事件を起こさないと辞めさせられないので、この改革派の知事に対して、部下からトップに対して、民間の会社では考えられないような嫌がらせが市長に対して行われていたようです。

 そして、そちら側に乗せられて知事を批判したマスコミ。
 確かに中田さんに対して様々なスキャンダルが明るみになったのはなんとなく記憶してますが、中田さんの政策が気に入らない人たちが工作していた(かもしれない)のですね。

 今でこそ、有名人のスキャンダルが報じられると「ああ、陥れられたのかな」とマスコミを疑うようになりましたが、中田さんもそうして陥れられた人なのでしょう、きっと。

 政界のドロドロとした駆け引きの内幕。この様子はたぶん国政でも同じようにおこなわれていると思われますから、この本を読むと、ニュースになる政治の出来事の裏側で本当のところ何が起こっていたのかある程度予想できるようになるかもしれません。

 勉強になります。

2013-6-13
カテゴリー:政治と行政日本の社会問題

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