#271
HERE NOW
よしだよしこ Lotus Songs
5〜6年くらい前だったでしょうか。
家内がとあるイベントに行って、一枚のCDを買って帰ってきました。
そのイベントにこの人が出て歌ってたけど、とても良かった、と言って。
その方が、ミュージシャンのよしだよしこさん。
そしてこの本は、よしださんが、それまでの人生を振り返った自伝です。
この本を出した時、はじめてのご自身のアルバムを出して7年経ったそうですが、実は約40年前、とあるフォークグループのメンバーとしてレコードデビューしてました。
しかしそのグループも数年で解散、波乱に満ちた人生が始まりました。解散後アメリカを放浪、日本に戻って就いたのが夜の仕事。
精神的に疲労しながらも仕事を続け、そのうち子を持ち、夜の仕事を辞めてからは新聞配達やパチンコ店の清掃員などで家計を支える毎日。
そしてある時、再び歌うことを決意します。仲間たちの助けを借りながら完成させたファースト・ソロ・アルバム。
ライヴでのよしださんは、とてもおっとりした方で、でも歌うと柔らかな歌声にも何か訴えかけるような力が籠っていて、とても優しい気持に包まれるのですが、こんな過酷な人生があったとは想像もつきませんでした。
でも、よしださんのまわりには、常に、手を差し伸べ、助けてくれる人たちがいたようですね。よしださんはミュージシャンとして生きる運命にあったのでしょう。
すぐにしぼんでしまった早咲きの花は、ようやく再び、もっと大きく、美しい花になった。
そんなイメージを感じました。
2013-8-13
カテゴリー:偉人伝・自伝