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#305

噂の女

奥田 英朗 新潮社 (2012)

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 面白い本でした。

 この本に登場するのは、「中古車販売店の女」「麻雀荘の女」「料理教室の女」など、10のタイプの女性。

 しかし、これらの女性について、読んでいくうちに、あれっ、と意外な事実が。

 そのうち、この女性は、この先、どういう形で化けるのだろうか、と、気になってしかたがなくなります。

 読み始めから物語に下世話な雰囲気が充満しており、最初はそれをなんとなくうっとおしく感じていたのですが、この女性の動向が本格的に気になってからは、この下世話な雰囲気も慣れて心地よささえ感じます。

 物語の大部分は女性の周辺やその外側の人たちの噂話で成り立っており、遠くから傍観しているような書き方なのに、主人公の女性の存在感が際立っており、それがまたミステリアスで好奇心をそそられます。

 こういう女性って、たまに新聞とかでお見かけしますが、こういう読み物で眺めると、「とても太刀打ちできない」と思ってしまいました。

 ・・・と書いても、よく分からないですよね。まあ、読んでみてください。

2013-12-22

カテゴリー:小説

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