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#76

放射能汚染の現実を超えて

小出 裕章 河出書房新社 (2011)


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 1992年に出版された本の復刊だそうで、確かに図表などを見ると時代を感じたりするのですが、今の時代でも通用する本です。

 原発が及ぼす様々な弊害を分かりやすく書いており、未来へ向けて警鐘を鳴らしていたにもかかわらず、福島第一原発爆発事故による深刻な放射能汚が起きてしまった今では、この本に予言めいたものさえ感じてしまうのです。
 この20年間、世間の原子力に対する考え方は本質的には何も変わっていなかった、ということです。

 この本の視点は原子力というものを、その科学技術的側面だけでなく、環境問題や人道的側面から見て原子力の立ち位置を考えています。
 チェルノブイリで何が起こり、その放射能のためにヨーロッパがどのような影響を受けているか、産業の発展のためにエネルギーを惜しみなく使うことが持たざる国を踏み台にすることで成り立っていること、原発がクリーンでも何でもないこと、などなど、原発により生じる影響を分かりやすく教えてくれます。

 学校教育での放射線教育の副読本はコレにしたほうがいいんじゃないですか、文科省さん。

2011-12-7

カテゴリー:原爆・原発・原子力日本の社会問題
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