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#119

ほんとの野菜は緑が薄い

河名 秀郎 日本経済新聞出版社


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 河名さんは、自然食品店などを営む方ですが、自然栽培の野菜にこだわる理由をこの本に書いています。
 自然栽培の野菜とは何か。簡単に言うと、農薬も肥料も使わずに育てた野菜、です。

 自然栽培の野菜は一般の野菜とどう違うか。例えば、河名さんは面白い実験をします。一般栽培の野菜・有機栽培の野菜・自然栽培の野菜を煮沸消毒したビンに入れて放置したらどうなるか、という実験です。結論は・・・一般栽培と有機栽培は腐る、自然栽培は腐らない、です。
 野菜の育て方だけではなく、種にも目を向けます。一般に出回っている野菜の種はF1種という、一代限りの収穫を前提とした種です。生産性もいいし、形もいいが、栄養価や味に疑問が残る。
 また、その野菜を使った加工食品、特に発酵食品にも目を向けます。一般の発酵食品(味噌、醤油など)に使用する菌は、生産性を向上させるために人工的に作られた菌を使っているものが多いそうですね。

 確かに一般栽培の野菜や一般の発酵食品は安いですが、自然栽培の野菜や天然菌の発酵食品は、「おししいし、体に良い」という利点があります。
 例えば河名さんは、一般の味噌が食べられない化学物質過敏症の方が、自然菌で発酵させた味噌は食べることができた、という例を挙げています。

 自然栽培って何?と思った方は一読されたらどうでしょうか。きっちりとした科学的な検証をしているわけではないので賛否両論あると思いますが、いずれにせよ、いかに現代の野菜が生産性に合わせて変えられてしまったものかが分かります。
 私もなるべく実生活で自然なものを食べるようにして同じように実感するところがあるので、腑に落ちた感がありました。


2012-3-18

カテゴリー:食と農

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