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#224
原発と原爆 「日・米・英」核武装の暗闘
有馬 哲夫 文藝春秋
原発が日本に導入された経緯について知るようになったのは原発事故以降、つい最近のことでした。
日本に原発を導入する中心的人物だったのが元読売新聞社社主の正力松太郎氏であったことは有名な話で(そのせいか分かりませんが読売新聞は今でも原発推進を掲げているようですね)、それでも原発はアメリカの押しつけによって日本にもたらされたとばかり思っていましたが、それはこの本によるとちょっと事情が違うようですね。
原発がどうしても欲しい日本に対しなかなか首を縦に振らないアメリカをよそに、白羽の矢を立てたのが、イギリス。そして日本の第一号原子力発電所である東海発電所はイギリス製でした。しかし地震大国での初の建設のせいであるかは分かりませんが、トラブル続出。
その後はアメリカの技術がもたらされるようになります。
つまり、原発は日本がどうしても欲しくて、あらゆる手を尽くして導入したもの。
その他、実はかつてアメリカ自身により広島や沖縄に原発の導入が検討されていたという驚くべき事実も載せられています。
それは、原爆の悲劇の地広島に平和利用の原発を置くことで原子力への反感を和らげようとしたり、当時アメリカの統治下であった沖縄なら原発が建設しやすかろうと検討されたもの。
驚くべき事実の数々は、では今後私たちはどうしたらよいか、と考える一つの材料になると思います。昔はもしかしたらそれが最も最適であったかもしれない道。
重大な事故が起こってしまった今、これからをどう考えるか。
2013-3-9
カテゴリー:原爆・原発・原子力
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