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#242

葉っぱのふしぎ 緑色に秘められたしくみと働き

田中 修 ソフトバンククリエイティブ


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 たかが葉っぱ、されど葉っぱ。

 葉っぱは、光合成をして植物に必要な栄養分を与えるだけのものではありません。

 夜の長さを測ったり、そこから生長に関わる様々な指令を与えたり、呼吸を調整して体内の状態を整えたり。

 動物などに食べられないような工夫を備えたり、食べられてしまってもまた生長を回復させる機能を持っていたり。

 日差しが強ければ影に隠れることができる人間や動物と違って、昼間はずっと日にさらされている植物。
 日当りが良い方が育つので植物は日に当たるのが好きなのかと思ってましたが、そういうわけではありませんでした。

 日に当たることで光合成が促進され、生長が促されるのは確かですが、しかしずっと日に当たっているのは植物にとっても過酷らしく、多くの水分を吸収して葉から蒸散させたり、日に当たる葉の角度を調節しているなど、なるべく日差しの影響を和らげる工夫がなされていました。
 二酸化炭素を多く吸収したいのだけれども、そのために気孔を大きくしてしまうと蒸散が多くなり体内が水不足に陥るので、常に微妙な調整している。

 あの小さくて薄っぺらい「葉っぱ」にこれだけ精巧な機能が備わっているということに驚嘆します。こうした様々な工夫で過酷な世界で生きていく。なんとたくましく健気なことでしょうか。

 植物というものがますます愛おしく感じられます。

 「葉っぱ」の機能を淡々と紹介するのではなく、絵を多用し、実験や実例やたとえ話などを利用して説明しているので、とても分かりやすい本でした。

2013-4-20
カテゴリー:自然科学

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