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#336

極限の表現 死刑囚が描く 年報・死刑廃止2013

年報死刑廃止編集委員会 インパクト出版会 (2013)


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 死刑囚や死刑を求刑された人しか応募ができないという「大道寺幸子基金・死刑囚表現展」。
 そこに応募された絵や短歌、小説などの主な作品の紹介と、それらについての解説をしています。

 ここに紹介された一部の作品について、「死刑囚の作品」という偏った目を取り去って見てみようと思いますが、そこに滲んで表れる表現はやはり彼らが置かれた特殊な環境が大きく影響していると言わざるを得ず、いろいろな意味で魂を揺さぶられます。

 絵画は渋谷で行われた「死刑囚の絵画展」を観たことがありそのバラエティに富む表現を興味深く眺めましたが、短歌は言葉という、絵画と比べて表現方法として規制が大きい手段のためなのか、絵画に比べて作者の思いがあまりにも生々しく伝わってきて胸が締めつけられる思いがしました。

 彼らの使える道具や媒体は限られているらしく、その中での制作ということを考えると、限られた手段で込めた思いが凝縮されているようにも感じます。
 紹介されている絵がカラーだとよかったですね。

 これら死刑囚たちの芸術作品については「年報・死刑廃止」という年報の特集という形でページを割いており、その他に前年に死刑判決が決まった人についてや執行された死刑についての報告などが収められています。
 このような内容はなかなか知る機会がありませんので、一読をお勧めします。

2014-9-17

カテゴリー:芸術論政治と行政日本の社会問題

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