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ツブヤキ #174

娘が初めて学校を休む


2015-6-29



 その日の朝の娘は、どことなくいつもと様子が違うように見えました。

 なんとなくぼんやりしているような。

 前日から娘は「のどが痛い」と言ってましたし、その日はさらに「口の中が痛い」と言っていました。

 その日はプールがある予定とのことで娘の体温を測りましたらほぼ平熱でしたがちょっとつらそうだったのでプールどうする?と聞いたら、今日は見学する、と。
 そのうち、給食を食べるのが遅いと何か言われる、と言い出したので、じゃあ連絡ノートに、口が痛いようなので給食を食べるのが遅くなります、と書いてあげるよ、と言うと、でもだの何だのと、ぐじゅぐじゅ言い出しました。(口が痛いのは手足口病だったようです)

 結局朝食も食べず、そのうち登校の時間が近づくにつれ娘は泣き出し、「おとーさんがいい、おとーさんがいい」と訴え始めました。

 妻は仕事で家にいなかったので、「じゃあお父さんが(登校の)集合場所まで一緒に行ってあげるよ」と言いますと、「おとーさんと一緒ががいいー!」と泣いてました。
 さすがに、学校で私が娘と一緒にいることはできませんので、「お父さんは学校で一緒には居れないよ。学校休む?」と聞くと、うん、と。

 まあでも、出かける時間直前で「やっぱり学校行く!」とも言い出しかねないので、とりあえず着替えたりして学校に行く準備だけしておきなさい、それで行く時間になってもやっぱり行きたくなかったら行かなくてもいいから、と言っておきました。

 娘は泣きながらも言われたとおりに準備しましたが、登校時間になって改めて「学校、どうする?」と聞くと、学校に行かない、と。


 ということで、娘に学校を休ませることにしました。
 とは言うものの、子どもが欠席する時はどういう対処をすればいいのだ?と。

 学校の対応は妻にほとんど任せていたので、私は子どもが休むときにどういうことをすればいいのか、知りませんでした。妻に電話やメールしても出ないだろうし、とりあえず連絡ノートに子どもの具合が良くないので休みます、と書いて、登校の集合場所に行って娘が学校を休むことを告げて、見送りに来ていたお母さんたちに、学校に行く子どもたちから連絡ノートを先生に渡してくれるようにお願いしてみました。



 集合場所から帰ってくると、娘はなんだかほっとしたのか、少し元気になってました。

 学校を休ませたとはいっても、じゃあお父さんは仕事に行ってくるよ、と小学1年生を何時間も家に一人で居させるわけにはいきません。妻が午前中で仕事から戻ってくる予定なので、それまでは家で仕事をすることにしました。

 娘には「8時半からお父さんは仕事するから、一緒に遊んではあげられないよ。」と言うと娘は「うん。」と。
 それでもやっぱり遊びたいのか、仕事をし始めても「お父さん、紙芝居作った!」と言って小さな紙の手づくり紙芝居(全2ページ)を披露したり、「お父さん、本読んで。」と絵本の読み聞かせをせがんだりしました。

 お父さんお仕事だって言ったよ、と娘に言いながらも、合間合間にちょっとだけ娘の相手をしてあげました。娘も、お父さんの邪魔をしちゃいけないとどこかで思っていたようで、「遊んで」のおねだりもずいぶんと控えめでしたが。

 そして10時半ごろ妻が仕事から戻り、私が入れ替わりで職場へ出かけたのでした。




***




 次の日の朝、娘は玄関から大きな声で「行ってきまーす」と言い、鼻歌を歌いながら学校へ出かけていきました。


 具合が良く無さそうだから休ませたけれども、結果的には休ませるほど具合が悪いわけではなかったので、ある意味「ずる休み」だったかもしれません。
 しかし、毎日自分なりに学校で頑張っている娘は、この「本当は学校に行かなければならないけれども家でゆっくりする」特別な日を過ごしたことで、気持ちがリセットされ、元気を取り戻したようでした。

 学校を休む理由がたとえ「ずる休み」であったとしても、子どもの生活全体の中で見た時にそれが子どもにとって必要なことであれば、許容してもいいのかもしれません。



カテゴリー:こどもとともに


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