#249
知の逆転
ジャレド・ダイアモンド ノーム・チョムスキー オリバー・サックス マービン・ミンスキー トム・レイトン ジェームズ・ワトソン 吉成 真由美 NHK出版
6人の著名な科学者に対するインタビュー集。
その道を極めた方たちの語りは、濃密かつ面白いものですね。
私が知っていたのは「銃・病原菌・鉄」という本で有名なダイアモンドさんと、その鋭い視点でたびたび自国アメリカを批判し、最近では日本の憲法九条改正の動きに懸念を示したチョムスキーさんですが、他の方についてもどこかで話を聞いたことがある気がしました。
脳が秘める神秘、進化する人工頭脳、インターネットのこれから、遺伝子と人間と。
それぞれの章に「文明の崩壊」「帝国主義の終わり」「柔らかな脳」「なぜ福島にロボットを送れなかったか」「サイバー戦線異状あり」「人間はロジックより感情に支配される」という名前をつけていますが、それぞれの科学者の研究や仕事についてだけでなく、日本の社会状況を挙げてどう思うか聞いてみたり、あるいは若い人たちへのメッセージを込めてもらったり、最後に推薦図書を紹介してもらったり、ちょっとした脱線をしてみたり、なんてこともしてます。
ダイアモンドさんとチョムスキーさんの他のどの方の話しも興味深く、それぞれの方の本をちゃんと読んでみようかなと思いました。
知の巨人たちのダイジェスト版。読みやすくて「こんな世界があるのか」と感じることができます。
2013-5-23
カテゴリー:自然科学/医療と健康/世界の文化と歴史/世界の社会問題/科学技術