#280
男のからだが甦る食、老ける食 「体力・気力・精力」を復活させる26の法則
蓮村 誠 PHP研究所 (2013)
実は、あんまり内容に期待してなかったんです、この本。
タイトルが今ひとつじゃないですか、今時のハウツー本っぽくて。
しかし。読んでみたら腑に落ちるところがいろいろあり、すんなりと受け入れることができました(非科学的で眉唾ものだと感じる人には向いていないかもしれません)。
インドの伝承医学アーユルヴェーダをベースとした食生活。
まず、からだを甦らせるためには「オージャス」という、生命エネルギーが必要なんだそうです。これは誰でも持っているものだそうですが、これが多いか少ないかで心身の健康が決まってくるらしく、オージャスが増えるのは食事と生活習慣次第といったところです。
そしてその後紹介されるのが、このオージャスを増やすために必要な食事や生活習慣。特に男性の体に特化して書かれていますが、男性にありがちな生活行動に沿ってその対処法を紹介してますので、男の人なら読んでいてここに取りあげられる様々なケースについて思い当たるフシが必ずあると思います。そして、なぜそうなのか、根本の原理に照らし合わせながら解説するので納得しやすいでしょう。
大事なのは体を冷やさないようにすること(冷えは体の大敵です)や、食べたものを効率よくエネルギーにすること、体の中の悪いものを取り去ることなど、などですが、それぞれのケースに合わせた対処法が分かりやすく書いてあり、すぐに実践できるものばかりです。
しかし。取りあげられる食材については、ちょっと気になる点が。
牛乳を推奨するあたりは、私の実践しているマクロビオティックでは牛乳は確かNGでしたし、他に小麦やアーモンドなんかをとりあげているところからみると、インド人の体にあった内容になっているのかもしれません(そういえばインドのチャイはミルクたっぷりだったなー)のでその辺りは留意したほうがいいと思います。
昔から長い間継承されてきた智恵には、実に重要なものが多く詰まっています。
2013-9-18
カテゴリー:医療と健康