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#48

日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人

三輪 康子 ダイヤモンド社  (2011)


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 新宿の歌舞伎町って、この本では日本一のクレーマー地帯と書いてますが、ヤクザさんをはじめ実にいろいろな方がいらっしゃるようですね。
 その歌舞伎町のあるホテルにて支配人を勤める女性の話。このホテルに限らず、歌舞伎町界隈では、ホテルにクレームをつける人がとても多いらしいのです。

 従業員は仕事を辞めたがり、警察もあまり関わりたがらず、ヤクザに占拠されているとの噂が立つホテルを、ヤクザを一切宿泊させない安心なホテルに変え、かえって支配人はヤクザから一目置かれる存在になります。

 なぜそんなことが可能だったのか?それは、著者が本の中でも書いてますが、彼女の信条「怒鳴られたら、やさしさをたった一つでも多く返すこと。」にあります。

 でもこれは本当に難しい。普通は、怒鳴られたら萎縮するか、反発するかのどちらかですよね。たぶん、怒鳴る方も相手がそのどちらかの行動をとると頭のどこかで予想しているでしょう。
 そこで不意に優しくされると、一瞬とまどうのかもしれません。しかも「優しくする」というのは「相手を認める」ということ。気分が悪くなるはずがありません。
 この本で取り上げられる様々なエピソードの中で、出会う人全てを同じように人として「信じる」彼女の姿からは、彼女の人に対する大いなる愛情が感じられるのです。

 この信条は、私たちもぜひ実践してみたいものです。
 だんだん他人に寛容ではなくなってきているこの世の中で、ぎすぎすした人間関係を修復してゆくクスリになるかもしれません。

2011-10-6
カテゴリー:経済・ビジネス

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