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#62

内部被曝の脅威 原爆から劣化ウラン弾まで

肥田 舜太郎 鎌仲 ひとみ 筑摩書房 (2005)


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 まず、大事なのは、この本が2005年に発行されたということ。6年前です。

 しかし、読み進んでいくと、福島第一原発事故発生以降に書かれたのではないかと思うくらい、今の現状で語るに全く違和感がありません。原発による危険性も指摘されていますし、何か予告めいたものを感じます。

 内部被曝というのは、放射性物質が体内に取り込まれ、その後常に放射線を発し続けるという点で外部被曝より厄介であるということが説明されています。今、外部被曝についてのみで内部被曝についてその規制が政府によってほとんど語れないのはとても信じがたいことなのです。

 アメリカによるイラクへの攻撃で多数落とされた劣化ウラン弾、広島長崎の原爆投下、その他核実験などにより内部被曝で死んでいく人々を著者は見てきました。内部被曝により苦しめられる人たちは、他の病気との区別がつきにくいがために被曝が原因とはわかりづらく、その被害の実態がなかなか解明されませんでした。
 しかも、その影響は当人だけでなくその子供、孫など、子孫に受け継がれていくのです。これはとても悲惨なことです。

 次の一文が印象的でした。・・・彼(原子力は即刻やめるべきと話した京都の原子力の研究者)に対して「他の原子力学者は、自分たちがやっていることを内省する姿勢をもたないのですか?」と私が問い返すと、「科学者だって普通の人間ですよ」という返事だった。・・・

 原子力は普通の人が扱っていい技術ですか?

2011-11-11

カテゴリー:医療と健康原爆・原発・原子力日本の社会問題
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