#65
司法官僚 裁判所の権力者たち
新藤 宗幸 岩波書店 (2009)
三権分立。司法・立法・行政が独立性を保つことですね、この三つが馴れ合いになってはいけない。
ところで、裁判官って、頭がキレていかにも凄い人たちで、それぞれの人が公平な立場に立って争いごとを裁くというイメージですが(一般的に)・・・
司法官僚って人たちがいるそうです。「最高裁から末端裁判所にいたる司法行政機構の中核に位置している官僚制幹部」だそうで、最高裁事務総務局に勤務する職業裁判官、高裁長官・高裁事務局長・地裁・家裁所長、最高裁裁判部門に所属する調査官、など。
彼らは表舞台には出てきませんが、裁判の裏方たちとでも言うべき人たちですね。裁判官たちの異動や報酬などの人事関係は彼ら次第です。
特に、その後重要なポストにつくような選ばれた人たちは早々と選別されますが、その基準も不明瞭だそうで、他の行政機関への出向を経験したりもするようです。(三権分立はどこへ?)
裁判官も人の子、自分の身を案じながら仕事としての裁判に当たることでしょう。このような環境の中で裁判官たちが、本当に独立を保ち公平にさばくことができるのか、少々疑問を感じます。
2011-11-17
カテゴリー:政治と行政/日本の社会問題
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