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#176

バイオパイラシー グローバル化による生命と文化の略奪

ヴァンダナ・シヴァ 緑風出版


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 日本ではほとんど話題になりませんが、ここのところ遺伝子組み換え作物の世界進出が目覚ましく、世界各地で問題が勃発しているようです。

 人類は作物の多様性により生き延びてきたはずですが、シヴァさんは一部先進国の大企業の遺伝子組換え作物により世界の作物がどんどん多様性を失い、その作物伴う膨大な特許料で貧しい農民はさらに貧しくなり、しかし他に選択肢が無くなり、世界中がその大企業に搾取される様子を報告しています。

 作物というのは代々伝統的な手法で改良に改良を重ね受け継がれて来たもの。
 それをアメリカを始め先進国のバイオ大企業が遺伝子工学を駆使して改良し、特許の名のもとにそれを利用する農民から膨大な金をまきあげる。当のバイオ大企業はその作物を代々改良して来た彼らの先祖に対して何一つ払わないというのに。

 作物で世界を支配する。これは本当に恐ろしいこと。
 消費者のためではなく生産者の生産性のために改良された遺伝子組み換え作物。いや、生産者のためというのは正しくないでしょう。その作物を販売する企業のため。

 日本の作物は種メーカーのF1種という作物が主流ですが、日本の種メーカーも他国のようにこのような巨大バイオ企業に買収されるかもしれません。
 でも、まだまだ日本には各地の農家が地場産の在来種を細々と残しています。これらをずっと残していく何らかの仕組みが必要とされています。

2012-10-17

カテゴリー:食と農世界の社会問題科学技術
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