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#180

幸福王国ブータンの智恵

アスペクトブータン取材班 アスペクト


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 つい最近ブータン王国が掲げるGNPならぬGNH(国民総幸福)というのが話題になりまして、去年でしたか、新婚の若い国王が日本に立ち寄られたのもあり、これまでになくブータンが日本で注目された時だったと思います。
 私もブータンというのは昔から行ってみたかった国の一つで(昔はコネが無いと行くことが出来ないと言われてました、ホントだったかどうか分かりませんが)、このところのブータンについての話題には関心があり、いつか行ってみたいという気持が高まりました。

 それはそうと、国民の幸せを第一にしたこの国のしくみ。その「智恵」についてこの本はいろいろと解き明かしてくれます。
 ゆっくり焦らずに近代化を進め、しかも国のよき伝統は最大限尊重して維持する。
 無理に背伸びをせず、新しくて便利なものは本当に必要なものだけ取り入れる。

 その背景には、国の政治から人々の生活にまで広く根ざした「必要以上は求めない」という仏教の教えがあります。
 だから必要以上の開発や経済活動は取り入れない。
 そして何よりも、人々のつながりを大事にし、国中が家族のようなので、孤児やホームレスはほとんどいないといいます。

 まあそれでも、最初は読んでいて「ブータンについてのいいとこ取りの、上澄み液で出来たような本」という印象でしたが、そういう印象を差し引いたとしても得られるものは多くあると思いました。


2012-10-23

カテゴリー:世界の文化と歴史

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