#181

日本種苗協会

　野口種苗研究所から種を購入するときに、面白そう！と思って種と一緒に買ったもので、 日本種苗協会 の機関紙の連載をまとめた本らしいです。　ずいぶん長く放っておいて今頃になって読み出したのですが、これがなかなか面白い。

　日本各地のご当地野菜があれやこれやと載ってます。
　多くは大根とか菜っ葉とかかぶとかなすとかごぼうとかうりとか、今の日本で多く一般的に食べられている野菜の「地方版」といったところですが、その昔までは「門外不出」とされていた品種などもあったり、形もいろいろ変わっているし、解説を読むとそれぞれ実に個性豊かです。
　いやー、おいしそう。写真がカラーだとなおいいのですけど。

　地元や、さらには生産者たちの中だけで消費するような品種もあるようですが、F1種の親として存続したり、逆に消え失せそうなのを何とか存続させようとするものがあったり、それぞれの品種のおかれている状況は様々です。

　かつては広く生産されていてももうすでに消えてしまった品種についても言及がありますが、今後のためにもこのような、地方独自の品種の作物は残すべきだと思いますよ。
　こうした作物たちは私たち皆の宝ですから、もっと日の目が当たっていいでしょう。多くの人に育て楽しみ、味わってほしいものです。


2012-10-24

カテゴリー：食と農