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#200
戦後史の正体
孫崎 享 創元社
元外務省の国際情報局長が書いた、「高校生にも読める日本の戦後史」。
確かに内容は高校生でも読めるよう、丁寧で詳しい内容になっているので、十分大人でも読める内容です。いや、大人こそ、読むべき本と言えるでしょう。
これまで日本の高校までの教育の中で教えられた日本史。それは古代から現代までムラなくまんべんなく教えられた歴史です。
しかし、現代にて生活する私たちに重要なのは戦後の歴史であり、それが詳しく教えられるべきです。この孫崎さんの「戦後史」を読むと、学校で教えられる戦後史が、いかに意味の無い物であるかが分かり愕然とします。
日本の戦後の歴史、それはアメリカに「生かさず殺さず」操られ、翻弄された歴史。そしてそれは今の今でも脈々と受け継がれ、その傾向はさらに強まりつつあることが分かります。
そして私が昨年末に読み、紹介した本、菅沼 光弘さんの「この国の不都合な真実」。この本は戦後日本がアメリカの圧力を受け続けたという、タイトルどおり「日本にとってほとんど表沙汰になっていない、不都合な真実」を暴いたものでしたが、方向性が異なるつもりであったであろうこれらの本が、皮肉にも同じような方向を向いてその隠された歴史の真実を暴く内容となりました。
孫崎さんはツイッターで、この本を出版したところ外務省の先輩が「君を”とんでもない奴だ”と皆が言っている」と電話連絡してきたことを暴露しました。この本の内容はよほど「不都合な」ものだったに違いありません。
2013-1-4
カテゴリー:政治と行政/世界の社会事情と外交
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