過去の記事
#213
日本の再生 機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却
植草 一秀 青志社
「埋蔵金の発掘」を始め、マニフェストで様々な政策実行を約束し、多くの国民が「ちょっと民主党にやらせてみるか」という空気で実現した民主党への政権交代でしたが、菅政権のころから雲行きが怪しくなり、その後の野田政権はすっかり国民に背を向けてしまいました。
その時に、政権交代前に船橋駅の駅前で野田さんが「消費増税は行わない」「マニフェストに書いてないことはやらない」という演説を行ったにもかかわらず総理になったとたんに消費増税を決めてしまった矛盾についてブログでいち早く指摘したのが植草さんでした。
まさにその頃、植草さんはこの政権に危機感を感じ、この本を緊急出版しました。
どうしたら日本は再生できるのか。
植草さんは、現在の政府の政治運営の問題点を洗い出します。
例えば原発事故を起こした東京電力。
本来「日本が法治国家であるならば」破綻処理を行わなければなりませんが、様々な利権のために不当に救済されようとしています。
また、野田総理がほぼ独断で決めてしまった消費増税。
財務省が利権維持のため、日本が今まさに財政危機であると煽り、総理に消費増税の決断を促した、と指摘しています。
それから対アメリカ。
とどまることを知らない米ドル国債購入は返ってくることの無い「上納金」と表現しています。TPPにしても、アメリカが日本の参加を促すのは日本の「金融」を狙っているから。
そして植草さんは、日本が再生するにはこれらの問題を是正することが必要であり、日本にはまだそういう力があると説きます。
これらのことは植草さんだけでなく、多くの人が指摘している問題ですが、政権が変わっても「再生」に向かうどころか、さらに逆行してしまった感があります。
2013-2-4
カテゴリー:政治と行政/日本の社会問題
*** TOP
***ツブヤキ
記事一覧(2016年3月11日まで)
(⇒それ以降はこちら)
▶カテゴリー
つぶやき/こどもとともに/原発/ライフスタイル/旅と山歩き/芸術のあたり/フィルム/気になる人たち/宮崎へようこそ/平和を 安心を 自由を
*** 読書の時間
記事一覧(2016年3月11日まで)
(⇒それ以降はこちら)
▶カテゴリー
宗教・信仰/思想・哲学・心理/生き方/偉人伝・自伝/世界の社会問題/世界の社会事情と外交/政治と行政/福祉/日本の社会問題/世界の文化と歴史/日本の文化と歴史/建築・造園/まちづくり・コミュニティ/経済・ビジネス/自然科学/医療と健康/地球の環境と資源/自然環境と災害/科学技術/原爆・原発・原子力/食と農/暮らしと子育て/交通/伝統技術/芸術論/画集・作品集/写真集/旅と山歩き/詩集/小説/評論・エッセイ・ルポ/子どもの本
▶おすすめの本