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#282

いま子どもがあぶない 福島原発事故から子どもを守る「集団疎開裁判」

ふくしま集団疎開裁判の会 本の泉社 (2012)


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 この本は、福島第一原発事故を受けて、郡山市の小中学生14人が、市に対して集団疎開を求めて訴えた裁判の、裁判を起こして第二審までの経過を記録したものです。

 本にも書いてあるとおり、この14人は自分たちだけが助かりたくて起こした裁判ではありません。この14人が郡山市の、そして福島の子どもたちの声を代表して、さきがけとして起こした裁判です。

 福島の子どもたちの体に現れたかすかな異常にも関わらず、国や市、そして関係する機関がことごとく彼らの要求を拒む様子は、本当に醜いとしか言いようがありません。

 原発事故を受けて国や自治体や各機関でなされる被曝への対応策は、ちぐはぐだったり、本質的でなかったり、逆行していたり、場当たり的。
 それはそうでしょうね。
 社会全体の混乱回避のため、利権のため、そして大人の事情のため。
 事故による被害は無かったようにしようとしている様子は本当に腹立たしさえ感じます。
 ここには、日本の将来を担う子どもたちへの配慮は微塵も感じられません。

 過去にあったあのチェルノブイリ原発事故から、私たちは様々な教訓を得ることができるはずでした。しかし、この福島の事故は、このチェルノブイリ原発事故で被った災いを再びなぞっているようです。被害にしろ、この社会の対応にしろ。

 自分の境遇を簡単に変えられない子どもたちをそのままにしておいていいのでしょうか。それが大人たちのとる態度でしょうか。
 日本の大人たちは反省せねばなりません。

 どういうわけか、この本は私の知る限り、どこの図書館にも置いてありません。ぜひ購入してください。

2013-10-2

カテゴリー:原爆・原発・原子力日本の社会問題
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