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#294

岬へ行く電車 銚子電気鉄道77年のあゆみ

白土 貞夫 東京文献センター (2001)


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 地方鉄道というのは、鉄道が通っているその地の産業と関わりがあることが多く、その土地の生産物を運ぶ、いわゆる貨物輸送のために敷設されることが多いのですが、銚子電鉄に関しては銚子遊覧鉄道という観光鉄道が元祖という珍しい鉄道です。
 しかも4年ほどですぐに廃線となり、レールも撤去したのに再びレールを敷き直して復活するという、変わった経歴を持っています。

 全国の地方鉄道も経営の要であった貨物の輸送量が、トラックの普及とともに減少、次々と廃止され、銚子電鉄も旅客営業の減少とともに取り扱っていた貨物の輸送量も伸び悩み慢性赤字となるわけですが、発祥が観光鉄道だからでしょうか、観光鉄道としての血は細々と引き継がれていたようで、戦後も国鉄の急行乗り入れなど観光面での動きはありましたが、地方鉄道が苦戦しその多くが廃止された時期に、本格的に濡れ煎販売やグッズ販売、そしてトロッコ車輛の連結、駅の改築など次々に観光・副業面に力を入れ、鉄道の利益より副業が上回りながらも何とか経営を持続し、なかなか強かに生きているようです。

 改めて、個性的な鉄道だなあと思いました。

 この本が出たのが2001年。そのころ誕生77年でしたが、今年はちょうど90周年で、イベントもいろいろやっているようです。
 この鉄道にはかつて何回か乗りに行きましたが、また行ってみたくなりました。

2013-11-14

カテゴリー:交通

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