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#372
「自分で考える力」が育つ 親子の対話術
狩野みき 朝日新聞出版 (2015)
「自分で考える」ということの重要性は大人になってから特に感じるもので、自分の子どもにはそのような力を培い、大人になってからどんな状況にあっても自分で考え生き抜くことができるようになってほしいと常々思っています。
しかし、子どもに対してどのように教えるかという具体策に乏しく、ただただ「自分で考えてみなさい」と言いながら考えることを子どもに丸投げしていましたが、この本に出会い「あ、なるほど。」と思いました。
まずは「正しい意見は無い」という大前提。
そして子どもに考えさせるのではなく、子どもとともに考える。それも、楽しみながら。
この本を読んですこし実行してみたのですが、子どもだけでなく親も考えなくてはいけない。
日常の中で子どもに対し、こうさせたい、これを止めさせたい、と思う場面があったとして、これまでは「これをしてはいけない」「これをやりなさい」と言ってきましたが、そもそもそれを止めさせるのが、やらせるのが、本当に正しいのか、と考えるようになりました。
大人自身が、深く考えずに子どもに伝えていた、ということが実に多いことに気づきました。
それから、理由を意見と事実に分ける、ということ。
子どもだけでなく、大人でさえこれを混同させていることが多いですよね。
意見と事実に分けることで、物事の原因を整理し、誰にでも公平な視点で説明しやすくなります。
そして、人にはそれぞれいろんな見方がある、ということが客観的に理解できるようになる。
まさに社会に出たときにこそ重要な作業ですね。
子どもとのコミュニケーションも信頼関係も深まると思います。
例えば子どもが何かトラブルを起こしたとして、理由を掘り下げることで子どもがどのようなことを考えた末にそのような行動をしたのかが分かりますから、親は怒らなくてすみます。子どもは親が怒らないと知りますから話してもいいという気持ちになります。
とは言いながらも、自覚し実行するのはなかなか大変ですけどね・・・
ともに考えることは、ともに理解し合うこと。
細かなテクニックはそれぞれでアレンジする必要があると思いますが、まずは出来ることから続けていきたいと思いました。
2015-5-7
カテゴリー:暮らしと子育て
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