#78
ゆらゆらはばたく光の鳥
2013-1-8
この動画をご覧下さい。鳥の形をした光がゆらゆら揺れて、きれいですね。(ちょっと撮り方が今ひとつですが)
これは、浜離宮庭園の「松の御茶屋」の壁に千鳥の透かし彫りが施されており、そこを通った光が反対側の壁に映ったもの。
御茶屋のそばの池に反射した日の光が池の水面の動きにあわせて動くのでこんな姿が見られるのだそうです。
しかし、晴れている日はいつでも見られるというわけではなく、ちょうどいい条件になった時に見ることができます。
この動画を撮った10分後くらいにはもう見られなくなりました。
浜離宮庭園にちょっと勉強に行ってきました。第二次大戦で焼失し、2年前に再建された、浜離宮庭園庭園内の茶屋、「松の御茶屋」の復元について。
浜離宮庭園はもともと将軍家の狩場だったところが将軍家の別邸「浜御殿」が作られ、明治に入って皇室の離宮「浜離宮」となり、戦後「浜離宮恩賜庭園」として開放されました。
海のそばにあり、海水を引き込んで利用した「汐入の池」の庭園として有名ですが、ここにはもともと5つの茶屋があり全てが大戦時に焼失。このうち最初に再建されたのは「中島の御茶屋」で長らくこの御茶屋だけが存在していましたが、「松の御茶屋」が2年前に再建、完成。次は「燕の御茶屋」の再建を計画中、将来的には他の御茶屋の再建も行う予定だそうです。
ところで、この御茶屋、当時の図面をもとに材料や技法などを出来る限り忠実に再現しており、「張り付け壁」(和紙を貼った板を壁にはめ込み、黒い漆を塗った細い角材で壁に固定する伝統技法)や「丸窓の呂色仕上げ」(漆を塗っては木炭で研ぎ出し、これを何度も繰り返すことで他の塗料では出せない深い黒みに仕上げる)などの数々の伝統技法を採用しています。
日本の伝統的な技法というのはよくできていて、自然の力をうまく利用して様々な美しさを表現します。
電気や新しい素材に頼りがちな現代の建物ですが、このような凝った作り、また見直して欲しいですね。
自然の力を味方にして。
千鳥の透かし彫り
松の御茶屋
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