ツブヤキ #193
娘、突然やる気スイッチが入る。〜開聞岳〜
2015-10-17
鹿児島県指宿市にある開聞岳に登りました。
学生の頃、自転車で九州を一周していた時に、ちょうどそばを通り、一度登ってみたいなあと思っていた山です。
薩摩富士とも呼ばれるその美しい姿、山好きなら一度登ってみたくなるはず。
私が一人で登りにいくつもりだったのですが、娘が一緒に行く、というので、余裕を見て早めに登り始めるためにまだ夜明け前から宮崎を出発。
空が赤くなり始めたころ、
ちょうど錦江湾のそばを通りました。
どっしりとした桜島の影。
開聞岳の麓に着いたのは朝の7時半。麓はかいもん山麓ふれあい公園という公園になっていて、一部がキャンプ場になっていました。
そこに泊まっている人たちを見た娘、「今度ここでキャンプしたい!」と。
登山口に向かって。
娘に「あの山に登るんだよ」と言うと
「えーっ?アレに登るの・・・?」と
やや戦意喪失気味。
最初からてっぺんが見えちゃうとね・・・
双石山という地元でもわりと登りごたえのある山を3度も登った娘は、登り慣れた双石山のような山を想像していたのでしょうか、最初のうちは「双石山みたい!」と言っていましたが、そのうち「双石山とは違う・・・」と言い出し、歩みもどんどん遅れ、遊びながら歩くことに。
ちょっと歩いては止まり、遊び、またちょっと歩いては止まり、遊び・・・
「この枝、鉄砲みたいでしょ。こっちは剣」
まあある程度予想はしていたけど、それにしても遅い・・・
開聞岳って火山だったんですね。
土は赤くて、登山道の表面は小さな火山岩が砂利のように覆われています。
土の赤とコケの緑の色の
コントラストがみごと。
山道の脇には石蕗の花が咲いていました。
ところで、この山には、1合上がるごとに何合目かを示す看板が立っていることに気づきました。
そこで、娘が登る気を出すようにその看板を利用し、おやつで釣ることに。
「もう1合上がったらおやつね。」
まあ言ってみれば、おやつのスタンプリーみたいなもんです。
4合目。
おやつの時間。
6合目。
おやつの時間。
まあこのペースでいったら頂上に着くのは午後1時か2時。
下山時刻を考えると登頂は断念し途中で引き返すことも考えなければなりません。
「頂上でお昼ご飯は食べられないかもしれないなあ」とポロッと。
ところがここから奇跡が。
そうしたら娘は、「時間取り戻す。頂上でご飯たべる!」と言うと、先にどんどん歩き出しました。
突然「やる気」スイッチが入りました。
その早さといったら、今までのあの歩きは何だったのだ?と思うほど。
このあたりから山道はゴロゴロと転がる大きな石が多くなります。
石の上を、ぴょんぴょんと。
「ロープ無しで登る!」って、大丈夫か?
5合目くらいまでは樹林に阻まれ景色はあまり見えないのですが、そこから上はところどころで木々の隙間から周りの景色が見えて、気持ちがいい。
彼方に大隅半島。
佐多岬が見えました。
そして頂上に!当初の予定より遥かに早い、11時半に到着!(何だ、やればできるじゃん・・・)
右側に太平洋、左には池田湖が見えます。
向こう側が大隅半島です。
「おーい、景色がいいよ」
お弁当も食べて、さて下山。
「頭上注意」も娘には関係ありません。
山の子猿。
上りより下りのほうがなかなか大変でした。
大きな石の上を歩く6合目あたりまではよかったのですが、その先は小さくて丸い火山石に覆われた山道で、滑りやすいのです。
私はこういう道も慣れているのでわりとうまく歩くことができるのですが、慣れない娘は慎重に歩いても滑って転び、起き上がってまたそろりそろりと歩き出し、また転び・・・を繰り返します。
それでも文句も言わず、黙々と歩く娘。
足も疲れちゃったよね・・・
滑りながら歩いた娘は、少しくたびれました。
あまりよろしくないのですが、最後は手をつないで一緒に降りました。
でも「楽しかった」と言ってくれた娘。
帰りに立ち寄った温泉を出たら、
ちょうど開聞岳に日が隠れるところでした。
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