#12
チビのおっぱいブーム
最近チビが「おっぱい」に目覚めました。
宮崎在住の、私のヨメの妹に、1歳3ヶ月の息子がいるのですが、最近よく埼玉と宮崎を行き来してヨメとチビは彼女らに会う機会が増えました。それで、ヨメの妹が息子におっぱいをあげている姿をよく見かけるようになったのがきっかけのようです。
チビは生まれてこの方、実母と暮らしたことがないので、お母さんのおっぱいを飲んだ経験が無く育っています。里親である私たちのところに来たときにはもうすでに離乳してましたし、たぶん彼女なりに、おっぱいを飲むってどんなのだろう?と興味を持ったのだと思います。
そこでチビは最近、ヨメに「おっぱい飲みたい」とせがんで、乳が出るはずも無いヨメのおっぱいをしゃぶったり、来客中でも突然「おかあしゃんおっぱい飲みたい」と言い出したり、先日登山をしたときも私の背中で、「T(ヨメの妹の息子)おっぱい飲んでるー」と自作の歌を大声で歌ったり、チビが私に向かって「おとおしゃん、H(チビ)ちゃんのおっぱい飲むー?」と思わずどっきりするようなことを言ったりと、彼女の発言と行動はおっぱいのオンパレード。
でもね、チビがそんな行動を始めた時、本当に頭を殴られたような衝撃を受けたのです。いろいろ事情があるとはいえ「産まれてすぐの赤ちゃんはお母さんのおっぱいを飲んで育つ」という、あたりまえのことを経験しなかったという事実、そして一方でチビの無邪気な「おっぱい飲みたい」行動。
お母さんが子供におっぱいをあげるというのは、乳が出る出ないという個人差はあるでしょうけど、ただ単に赤ちゃんに適した栄養をあげるということではなくて、愛情をあげる、安心感をあげる、という、いろいろな役割をもつ大事な経験のはずです。それがごっそり、欠落してしまったわけですから、チビは大きな落とし物をして育ってきたわけです。
だから、チビがこの2歳半という時期に、おっぱいに夢中になるというのは、それらどこかで落としてきた愛情やら安心感やらをチビなりに、過去にまでつながったひもをたぐるように、どこか本能的に取り戻そうとしているのかもしれません。
2011-9-25
カテゴリー:こどもとともに