#13
初・九州の山登り
先週、遅めの夏休みをとりました。
例年夏休みは、高山植物の花が咲く7月下旬~8月上旬頃、山登りに行ってました。一昨年は新潟・福島・山形県境の
飯豊山地
、昨年は岩手の
早池峰山
。
ところが今年は、原発事故の放射能騒ぎなどでそれどころではなく、ヨメとチビが宮崎に帰っている時期に私も合流するという、「おとなしい」夏休みとなりました。
ところで、年始に「今年はチビを背負ってガンガン山登りに行く」という目標をたて、チビの山デビューとして1月に高尾山に行ったのですが、それからしばらくして発生した大地震と原発事故により、山の放射能汚染を避けるため止むを得ずチビを連れての山登りは諦めてました。
そこで!ヨメが提案したのが、「夏休みに九州の山を登る」案。これまで山道具を持って行くのを面倒がって九州の山には登ったことはありませんでしたが、よくよく考えたら実にもったいないこと。
まず今回は手始めに宮崎の山にしようと思い、宮崎県民なら誰もが登ったことのあると言われる「韓国岳」に登るつもりでした。ところが、近くに火山活動中の新燃岳があるので韓国岳は現在登山禁止になっているらしいのです、残念!
そこで替わりに探した山登りが尾鈴山。宮崎県の代表的な山だそうで、位置も宮崎市に比較的近い。
ウィキ
によると、神話の言い伝えもあるんですね、さすがひむかの国!
当日、車を借りて山へ向かいました。しかし、登山口まで、思ったより時間がかかりました。
前々日に台風で発生した土砂崩れ部分の復旧工事、登山口と勘違いしてずいぶん手前でクルマを降りてしまうこと2、3回、登山口手前の林道の路面に散らばる瓦礫のせいで車が近くまで入れなかったり。
結局登山口に着いたのはお昼。予定では頂上で昼ご飯だったのに・・・日帰り登山でこんな遅い時間から登るのは初めてです。大丈夫だろうか、もっと情報収集をしておけばよかったと反省しました。
昼ご飯食べていざ出発!と、ここでチビが「自分で登る!」と言い出し、まあ少し登らせればすぐチビもイヤになるだろうとヨメがチビの手をとって登り始めると、これがけっこう頑張って登るのです。
擬木階段を一段一段踏みしめどこまでも登ってくるのですが、30mくらい進むとさすがにこれ以上はもっと山道は険しくなるし、時間もないから、とそこからは私がおんぶ用リュックにチビを収めて登り始めました。
高尾山の時はおとなしくしていたチビも、今回はしゃべるしゃべる。挙げ句の果てには頭の後ろ越しに「おとおしゃんもっとのぼってー」「おとおしゃんがんばれー」と 急かされ励まされる始末。まあでもそんなおしゃべりも長くは続かず、おとなしくなったなあと思ったらチビは眠りの世界へ沈没してました。
山は照葉樹の山で、上を向くと葉の間から日の光がきらきらして見えました。ところどころに生えるひめしゃらの赤い幹が、やや薄暗い木々の中で赤色が浮いて見えのが、何か森の中のオブジェのようでした。
久しぶりの山登りに身体もあまり慣れておらず、私とヨメは口数少なくもくもくと登り、ヨメはかなりへたばってました。運動不足ですね。
ときどき休みつつ登ること約2時間、頂上近くから日向灘が見えた時は思わず力が抜けました。
その頃チビも昼寝から目覚め、「いいな、寝てる間に上に着いて」とか言ってるそばで大あくびなんかして、まったくお気楽なもんです。
山頂には簡素な鳥居と小さな祠があり、三人でお参りしました。尾鈴神社だそうです。
本当は頂上で長めの休憩を取りたかったのですか、何せ出発が昼でしたから、急いで降りないと日が暮れます。頂上での休憩もそこそこに、山の日陰となった山道を急ぎ足で降りたのでした。
実は予定では、尾鈴山の頂上から隣の矢筈岳方面へ尾根を渡って谷の反対側へ回って下山するという周回コースを歩くつもりでしたが、時間が無く今回は登山口と頂上の往復だけとなりました、ちょと残念。
また来ます。