#85
山でムスメは子ザルになった〜双石山〜
2013-2-13
宮崎市内にある双石(ぼろいし)山に登りました。
宮崎市民に親しまれているハイキングコースだそうで、子連れだし、まあ時間の長さも短めでいいかなと思いまして、今回はここに。
ムスメは前回の韓国岳でも、上りの行程の約1割くらいは自分の足で登ったかもしれません。
すっかり山登りという言葉を覚えました。
保育園では散歩で皆と一緒に歩くようになったようですが、うちでは「だっこだっこ」攻撃でなかなか歩きたがらないので、まあ今回も韓国岳の時くらい歩けばいいかなと思ってました。
まずは塩鶴登山口というバス停近くの登山口からスタート。
ムスメはどんどん先頭に立って歩いて行きます。
おー、頼もしいこと。
杉林を抜け、明るい植林地を抜けると、再び暗い杉林に入ってゆきます。
山道はだんだん傾斜がきつく、道は細く・・・
あれ?なんだか様子が変だな・・・
しかし、しばらく歩くとテープが脇の木に巻かれているのを見つけましたので、道は合っているなと思ったのですが。
さらにどんどん歩いて行くと・・・
ついに道は消えました。
あー、やってしまったか?
登山口前というバス停のすぐ目の前だったために登山口と信じてしまった、あの森の入口。
これは戻るしかない、ということで急いで登山口(と思われた入口)まで戻ります。
県道沿いの近くの広場でゲートボールをしていたおじいさんに聞いてみると、
「あー、こっからね、そうだなー、200mくらい行った左側にあるよ」
間違えてました。
去年の川苔山での失敗、再び。全く学習してません。
おじいさんが言う通り200mくらい行ってみると・・・
ありました。鳥居まで立ってる、こーんな立派な入口が。
約1時間のロス、涙・・・
着いてすぐ、いかにも山登りといった格好のお父さんと男の子のペアが通り過ぎてこの鳥居を抜けて行きました。
そりゃそうだ、いくら地方の山といっても、登山口くらいちゃんと分かるようにするわな。
私の慌て者ぶりはいまだに健在でした。
気を取り直して、ここからスタート。
ムスメは無駄だった先ほどの歩きにがっかりすることもなく、元気に歩き出します。
おお、今度こそ山道らしい山道だ。
どんどん歩いていきます。
ツワブキの綿帽子を見つけました。
タンポポのようにふーっ。
同じキク科ですからね。
杉林を抜けて行くと、上りが急になり、山の斜面を這うように上って行きます。
そこに表れた巨大な石の壁。表面に大きな穴が無数に空いています。
その下に小さな祠。針の耳神社です。
あそこまではなかなか行けないなー。
この奇岩の脇をよじ登って行くと・・・
巨大な岩に視界を塞がれ、その隙間に森の風景が。
ムスメも思わず「すごーい」と声をあげます。
そこから反対側を見ると。
まるで石の壁に囲まれた中庭のよう。この下まで下りて行かなければならないのですが、さすがにここまで頑張って歩いてきたムスメも「怖い怖い」と言うので、「大丈夫大丈夫!ほら、右足をそこの平らなところに。そうそう。そしたら左足をそっちの平らなところに。そうそう。次はそっち・・・」と足を出す場所教えてあげると、難無く下りることが出来ました。
下りるとその向こうには、石の壁に挟まれたような、丸い大きな石が!今にも落ちそうですね。(上の写真の真ん中の下くらいに見えるのがこれ。)
ここはさっさとくぐり抜けて。
さて、こんな変化に富んだ場所を抜けてほっとするも束の間、ここから先がなかなか手強い。梯子、ロープの連続。手足を使ってよじ登っていきます。
ムスメはもう嫌だというかと思っていたんですが、これがどうして、「面白そう」と言って、自分からよじ登っていきます。
こんなのとか
こんなのとか
おーい、だいじょうぶかー?
まるで子猿ですな。
かーちゃん譲りだ。
ようやく尾根に到着。そして第二展望台から。
宮崎市内が一望できます。なかなかいい眺め。
道案内よろしくさきほどまでの「よじ登り」の連続に比べたら、尾根沿い歩きなんて、「散歩」みたいなもの。ムスメは「アタシが先頭!」と言ってどんどん進んで行きます。うっかり追い抜くと怒られるので要注意。
山道のどこを通ると歩きやすいかのコース取りも考えて歩くようになって、なかなか筋も良さそうです。
もうここまで来るとムスメも頑張って最後まで歩こうとするんですね。私たち夫婦はこんなたくましいムスメの姿にほれぼれして誉めまくるものだから、ムスメも「もう歩けない」と言い出せなかったかもしれません。
そして登山口から歩くこと約4時間半。
双石山頂上に到着!
大人の足の約2倍はかかりましたが、ムスメには大きな自信になったようです。
展望は第二展望台ほどじゃなかった・・・
ここまでムスメは「もう歩けない」とは言いませんでしたが(言いたそうな瞬間はあったものの)、さすがに下山までムスメが歩くと日が暮れてしまうので、私が背負ってきたベビーキャリアに「乗る?」と訊くと、素直に「うん」と。
下りはムスメを背負って約1時間半。ムスメは背負われて約10分後には夢の世界へ。
ハイキングコースを歩く気分で望んだ双石山でしたが、ナメてました。初級コースにしてはややレベルが高いかも。韓国岳の方が初心者向けのような気がします。
気を抜くと転落しそうな個所が多くありました。調べてみると、実際過去に遭難や死亡事故があったそうで、気を抜かないようにしなければなりません。
それにしても、変化に富んで楽しいコースでした。また来たいですね。
今回のコース