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#104

コミュニティデザイン 人がつながるしくみをつくる

山崎 亮 学芸出版社



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 山崎さんは、ランドスケープデザイン(景観のデザイン)をお仕事にしている方なのですが、兵庫県のとある公園が建設されるに当たって、ある仕事を頼まれたことがきっかけでコミュニティデザインの道に進むことになります。

 それは、「住民参加型のパークマネジメントの実施に当たって運営計画の策定を手伝う」仕事。
 主に景観の設計をしてきた山崎さんは戸惑います。そこで、手探りで公園運営にふさわしいマネジメントについて調べ、提案をします。様々な団体に声をかけてもらい、ヒアリングを行い、運営計画を立てて、園内で様々なプログラムが行われることになりました。10年たった今でも、50以上のコミュニティが協力しているそうです。

 その後も公園に関わる仕事だけではなく、都市の中の「まち」から離島まで、いろいろな場所の「コミュニティ」を作り、育てる仕事をこなしてゆきます。
 ユニセフパークという名の、いろいろな国の子供たちが遊び場をつくるワークショップを立ち上げたり、ある離島で大学生と一緒にその島の魅力を発見してもらい、まちづくりにつなげていったり、高層マンションを建設する際に、周辺の反対派の人たちも巻き込んで一緒にマンションの共用の庭をつくったり、大手デパートが撤退してしまった建物を市民が自由に活動する場にしたり。
 コミュニティをつくっていくことでまちを再生させてゆきます。

 山崎さんは「まちおこし」のような仕事にも関わりますが、特徴的なのは「デザイン」へのこだわりだと思います。
 それは「形」のデザインでもありますが、やっぱり「遊び心」なのではないでしょうか。
 だから、大人も子供も一緒にその遊び心に乗っかって、楽しんでしまう。皆、徐々に心を開いて、コミュニティが出来上がる。
 さらには山崎さんは、自分の手を離れたあとの道筋づくりまで整えます。それが重要なんですね。

 今ではハコものによるまちづくりに限界が見えてきましたから、これからはこうしたコミュニティづくりによるまちづくりがもっと増えていくといいですね。



2012-2-13

カテゴリー:まちづくり・コミュニティ建築・造園

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