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#313
食語のひととき
早川 文代 毎日新聞社 (2004)
食を表現する言葉はこんなにあったのか、と思いました。
それらの言葉を、春・夏・秋・冬に分けて、解説してくれます。
ふだん何気なく使うこれらの言葉ですが、意外と歴史が古い言葉だったり、逆にすっかり定着しているのに実はつい最近使われるようになった言葉だったり、食以外では全く違う意味を持つ言葉だったり、同じ言葉でも食べ物の種類や状態で違う感覚を表現したり。
「淡い」って言葉、そんな素敵な使い方なんだ。「馥郁」って言葉、初めて聞いた。「もちもち」は最近の言葉だったのか。
などなど、ちょっとした驚きの連続です。
日本語って奥深い。それよりも、食にこれだけの表現を駆使する日本人の食に対する感覚ってすごい。そして、これらの言葉の多くが何百年も継承されてきた歴史がすごい。
著者の早川さん。
紹介している言葉の大半について、その言葉の起源や、古典の中でどのように使われているかを紹介しており、文学関係の学者さんかな?と思いきや、実は食品関連の研究をされている方ということでびっくり。
食の「感覚」をうまい言葉の組み合わせで表現するあたり、食の研究者だから出来る言葉の使い方なのかな、と思いました。
2014-2-11
カテゴリー:食と農/日本の文化と歴史
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