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#359

マザーテレサ 来て、わたしの光になりなさい!

マザーテレサ ブライアン・コロディエチュック 里見 貞代 女子パウロ会 (2014)


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 辞書のように分厚い本です。

 マザーテレサが語った言葉をまとめた本はいろいろありますが、こちらはマザーテレサの私的書簡を集めた本です。
 マザーがインドに赴任し、新しい修道会の立ち上げを決意して、その修道会立ち上げの許可を願い大司教に宛てた手紙、そして修道会が活動を始めてからマザーを支えた神父など様々な支援者に宛てた手紙など。

 マザーの手紙が時系列に紹介されていますが、なかなか修道会設立を許可しない大司教にマザーが粘り強く懇願する様子からは、彼女の眼差しの先にあったのはインド社会から捨てられた底辺の人たち、それを見守る神、イエスだったことが分かりますし、無名な一修道女にすぎなかったマザーの願いが到底実現しようもないと思われるような大司教の官僚的態度に変化が起き許可が出る様は、まさに神の力が働いたのだと感じられます。

 そして修道会が活動を始めて時々マザーを襲う心の暗闇との葛藤からは、マザーが私たちが想像するような、自分の信念に基づき行動する意思の強い人というよりは、むしろ弱いがゆえにイエスに心を委ねようともがき、イエスからの強い働きかけに沿って行動しようとした、従順で謙虚な人間像が見てとれます。であるから故に、この仕事の適任者として神はマザーを選んだのでしょう。

 マザーは生前、この私的書簡の公開を望まず、破棄するよう再三要請したそうですが、こうして日の目を見るようになったのも、神の意思、なのかもしれません。

2015-2-9

カテゴリー:偉人伝・自伝宗教・信仰

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