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過去の記事

#360

おかしな家族

ジャン・コクトー 高橋 洋一 講談社 (1994)


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 ジャン・コクトー氏が唯一遺した童話です。
 文はもちろん、絵も本人作だそうです。(絵といってもデッサンですが)

 月と太陽が恋に落ち、結婚して星の子どもたちが生まれます。

 そこまでは何とロマンチックな・・・と思いますが、何と太陽氏も月夫人も子どもたちをほったらかしにしてしまったので、子どもたちは悪く育ってしまいました。
 そのうち夫婦仲は冷え、生活はすれ違い、・・・しかも、夫婦はとある動物に子どもたちの先生として教育をさせる、という具合に、物語は意外な展開に進みます。

 なんだかこの、シュールな感じが、味わい深いとでも言いましょうか。
 子どもたちの意地悪い感じの顔つきが、アーティストの奈良美智氏が描く女の子に何となく似ている。
 しかも何でしょうか、このストーリーの結末に感じるもやもや感は。

 子どもよりも大人が楽しめそうな、不思議な絵本。

2015-2-13

カテゴリー:子どもの本

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