#95
ムスメがゴネた家庭訪問
2013-4-7
里子のムスメとの特別養子縁組の申し立てに伴う、裁判所の調査官の方の家庭訪問がありました。
お客様を迎える準備のため、朝から部屋の掃除やらをドタバタと行い、ようやく調査官さんを迎えました。
まず最初に、前回の聞き取り調査の際にお聞きするのを忘れていましたということで、聞き取り調査が始まったとき。
カミさんが前職のことについて質問を受けていましたが、ムスメが、お客様である調査官さんのために用意していたお茶菓子の一つを掴んで、「これ、食べたい」と言い出しました。
「これはお客さんに出したものだからダメ」と言いますが、「ヤダヤダ、これ、今食べる」と言って聞き入れません。
「じゃあ後であげるから」と言っても、「今食べたいー!!」と泣き叫び、さらにゴネだします。
調査官さんは気を漬かって「頂かないことになっていますので、どうぞ気になさらずに・・・」と言って下さいましたが、やはりお客様に対する対応はムスメにも学んでもらわなくてはいけません。
別室に抱きかかえて行って、言い聞かせますがムスメは聞き入れず、そのうち「おとーさんヤダー、おかーさんがいいーっ」と言い出す始末。
とりあえず戻ってムスメをカミさんに引き渡しますが、「ヤダヤダ、今食べたいーっ」と頑張ります。
はあ・・・
ゴネるムスメをなだめながらのカミさんへの聞き取り調査が終わった後は生活観察。「15分くらい観察することになりますので、いつもどおりになさってください。」と調査官さんはおっしゃってくれますが、ムスメのゴネは止むことなく、カミさんが「15分、なだめて終わっちゃいますね・・・」と苦笑します。
原理主義は好みませんので、家族の中で済むルールだったら、状況を見て「まあ今回はしょうがないか・・・」としたかもしれません。
しかし、(どういうお客さんかにもよりますが)お客さんに対する対応というのは、今後社会の中で生きていく上でどうしても身につけてもらいたいこと。こればかりは譲れません。
いつもはそれほどでもないのですが、今日ばかりは何故だかムスメは「今食べたい今食べたい」がひどいのですよ。
で、どうしたか。
「おもちゃで遊ぶ作戦」。
ま、正確には作戦ではないんですけど、こりゃ気を反らすしか無いと思って、おもちゃ箱開けて、「ほら、遊ぶか?」と誘い水を差してみました。
最初は「ヤダ」と断られましたが、構わず私がままごとセットを取り出して、木の野菜なんかを木の包丁でトントンし始めたら・・・乗ってきましたよ。
そのうち「アタシが料理するからおとーさんは野菜切ってー」とか言って。
さっきまでの「頭の中はお菓子のことしかない」モードからコロッと気持ちが切り替わりまして、おかげで15分の観察時間は「ゴネる子どもをなだめる」だけで終わらずに済みました。
その後調査官さんはベランダや各部屋の様子を見て回って行って帰られました。
家庭訪問の前、私の中では「仲睦まじく過ごす親子」を見てもらって調査官さんに「これなら大丈夫」という印象を持ってもらうストーリーを描いていたのですが、ムスメのゴネでそのストーリーもぶち壊し。もしかしたら「意思疎通がうまくいっていない父子」との烙印が押される寸前だったかもしれません。人生というのはなかなか思う通りにはいかないものですね。
ですがしかし、こういうときこそ、これをどう乗り越えるかを試される時でもあります。私はこの機会に、(結果的にそれが正しいことかどうかは分かりませんが)ムスメが「お客さん」に対する対応を最低限でも学んでもらうことを優先しました。ですから、最終的に裁判所がどういう判断をするか分かりませんが、それよりもムスメがこのことを将来に役立ててくれればそれでいいと思ってます。
通常では特に大きな問題が無ければ養子縁組は認められるようですが、私たちの場合は妻子と夫が別居しているというハンディがありますから、特に気を遣います。ですが、そういうときであっても、「子どもにとって何が一番大切か」ということを忘れないようにしたいと思うのです。
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