#109
テレビ教
2013-7-22
かつては日本人の多くが信仰していたのは神道や仏教でしたが、現代では「私は無宗教です。」と言う人が多いようですね。
しかし。
神道や仏教に代わり、現代日本人の多くが信仰する宗教を知ってますか?
それは
「テレビ教」。
かく言う私もその昔、最先端の娯楽であった「テレビ」を見て育ちましたから、これまで私も「テレビ教信者」だったと言っていいでしょう。
テレビの言うことは正しい。もしくは「あれ、これは正しいのかな?」という疑問を持っても、それを確かめようとすることまでほとんどしない。たぶん正しいから。
以前「テレビを見ないでゴハンを食べる。」という記事で、ご飯を食べながらテレビに釘付けになり口が半開きになったムスメの話を書きましたが、テレビ教の教祖様の力は絶大です。
あの画面から映像と音が流れると、皆がテレビを向いてコミュニケーションを取りだす。教祖様から目を反らしません。
ところで。
教祖様が説く教えは、皆が信じます。
教祖様は映像と音で、こちらが考える隙も無く、巧みな話術で語りかけます。番組によっては、感動させてくれたり、愉しませてくれたり、なぐさめてくれたり、正義の味方として悪を訴えてくれます。
家族以上のお付き合いですね。
もう放射能の影響はほとんどありません。景気はゆるやかに上向きにです。選挙は与党が優勢です。TPPで国益を確保します。
すばらしいですね、教祖様。
事故前の基準では放射線管理区域として厳重に出入りを管理され食事や睡眠すらできないくらいの線量の場所で今は普通に人が暮らしていること、景気が良くなっても昔のように国民皆の収入が増えるわけではなく恩恵に預かれるのは大企業や金持ちだけであること、不正選挙が行われている疑いがあること、TPPは国民のためではなく多国籍企業のためにあること。
こんなことは教祖様は教えてくれません。
そりゃそうです。教祖様がかかえる民法のスポンサーの多くは大企業。お客様に不利になるお話はできません。某公共放送は大企業から恩恵を受けた与党が運営する政府が操っています。
でも、教祖様が「皆さんの暮らしはきっと良くなりますよ」と言ってくれるので、少しくらいは我慢我慢。
日本人は忍耐強いですね。
テレビだけでなく新聞も同様。
あの素朴な紙質の紙面で毎日毎日真面目な話を語ってくれるインテリ君が、まさか自分をだまそうとしているかもしれないなんて、考えられませんよね。
でもね、教祖様とは、もう少し、距離をとりましょう。
不真面目そうなツラをした本や雑誌、インターネットの方が実は親身、ってことも多いんですよ。
いろいろな本を読みましょう。いろいろな人の話を聞きましょう。本当にそうなのか、確かめてみましょう。
いまや、有益な情報はインターネットにも多く転がっています。
もちろん、それらは自分で探し、見比べて、正しいかどうかは自分で考え、判断しなくてはなりません。
でも、マスコミでは取りあげてくれない真実を多くの人に知って欲しい、そういう気持ちで貴重な情報を惜しげも無く発信してくれる人が、実に多いのです。
テレビ教の教祖様とのおつきあいもほどほどに。
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